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人形町「うぶけや」さん

お店のただならぬ鈍く色気のある気配に、

通りがかっただけの私が、

とても気持ちの良い買い物ができたことを記します。

 

時間切れで自分用の「毛抜き」は吟味できず、

次回に持ち越し。最近、よくトゲが刺さる事故にあうので、逸品の探し物中です。

 

母の誕生日の贈り物として求めたのは「食事用の鋏」。

刃物の贈り物は諸説ありますが、

その戸惑いを女将さんが一蹴してくれました。

 

「昔は、旦那さんのお食事(ナイフやフォークを使うお食事)の際に、

芸妓さんは袖下でスッとこの鋏を出して、

食べ良い大きさに切って差し上げてらしたんですよ。」と。

お鮨のネタにも大活躍するそうです。そういえば、生魚は箸で切れませんものね。

「女性が男性に」と言うより、

私には「親が子」に、「子が親」に

互いを思い遣って共に食事をする様子が浮かんで、贈り物に即決しました。

 

私の迷いや抵抗の曇りを、一蹴してくれた女将さんの口上。

印伝の鋏ケースは残りひとつ。それをお供

に、母が楽しんで食事できますように。

 

お直しもしていただけるようなので、元気にたくさん使って欲しいです。

私もモヤモヤとひとりで妊活の時期に悩む女性の霧を一蹴できるよう、一層精進したいと思います。

 

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